Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
小判を抜いた上、用意して来た砂利や古金物を詰めて、わざわざ墓に埋める馬鹿はないだろう」
「…………」
ガラッ八はポカリと口を開いて、平次の智恵の働きを見ております。
「中味が替っているのを知らずに盗んだとすると、曲者は二た組あるわけだ、中味を掏り替えた奴と千両箱を盗んだ奴と」
「親分」
「八、黙っていろ、これは存外骨が折れそうだ、――俺は中を見て来る、手前は、それ――」
顎をしゃくられると、ガラッ八は急に泥だらけの手紙の事を思い出しました。それを思わせぶりに持って、庭の方へ飛んで行きます。そこには寺男の弥十が、お類をつかまえて、大山様へお詣りに行きたい――といったような話をしているのでした。
「おや?」
千両箱を三つ積んであったという床の間の汚点を見ると、平次は思わず声を出しました。側には小さい小坊主が一人、何やら口吟みながら雑用をしております。
「八、もう帰るよ」
「あ、親分、もう見当がついたんですか」
ガラッ八は例の手紙を懐へねじ込みながら飛んで来ました。
「掻暮解らねえ」
「ヘエ――」」
「帰って昼寝でもしたら、結構な智恵が浮ぶかも知れねえ。手前は両国から深川へまわって来るんだよ、ちょうど不動様の御縁日だ、半日遊び廻るには誂え向きだろう」