Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
六兵衛は身持放埒で、若い時分は近江屋へ出入りも出来なかったために、せめて倅だけは真人間にしたいというので、名乗りをしない約束で丁稚に頼み込んだんだ。その後六兵衛も転げ込んだが、二人は、深い謀みがあるから表向きは他人のように暮らしたんだよ」
「天眼通だね、親分」
「天眼通じゃない、それだけは、番頭の友二郎さんから聞いたんだ」
「白鼠の仕掛けは?」
「あれは、餌をやっている白鼠は、夜になると腹ごなしに車を廻す、根気の良い生き物だ。それから思い付いて、車の心棒へ細い糸を手繰らせ、壁の上の穴から隣の仏間へ持って行って、仏壇の掛金を引かせたんだ。俺はすぐ開くようにしたが糸を長くすると、半刻ぐらいかかるから、六兵衛が仕掛けをして自分の部屋へ帰って、皆んな寝ついた頃仏壇が開くんだ。独りで扉の開く仕掛けは、鯨の鬚が一本ありゃいい。中から突っ張らせておくだけの事さ。鯨の鬚は御丁寧に叩きと一緒に大仏壇の中にブラ下げてあったよ。誰にも気が付かないのは不思議さ」
平次の明察は、疑いを挟む余地もありません。
「で、親分、子供はどうして殺したんです」
「それには俺も頸を捻ったが、生爪が痛んでるのを見て解ったよ。