Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

て読み上げました。

「…………」

「有馬屋のお糸さんは縫箔屋の丹次と、お留さんは八五郎親分と、私のところのお柳は、執拗くつけ廻されて、嫌って嫌って嫌い抜いている菊石の又六と結び合せられたのだそうです」

「…………」

「娘は病気になるほど嫌がりました。その上、縁結びはお糸さんと女中達の細工で、勝手に組合せたものと分ったのです」

「…………」

平次は黙ってその先を促しました。お倉の話は、不思議に深刻味を帯びて来たのです。

「それでいい加減気を腐らしているのに、昨日娘がちょっと有馬屋へ行ってみると、お糸さんが面白そうに、『縁結びのお蔭で丹次さんと一緒になることを、親達も承知をしたから、三組の縁結びは、そのまま、私が自分で持って行って、妻恋稲荷の格子に結えることにした』と言ったんだそうです」

「…………」

「丹次さんを横取りされた上、又六などと一緒にされてはたまらないと思い込んだのでしょう。娘は湯島の叔母へ行くからと言って日暮れ前に出かけ、どこかで時を過して、暗くなってからここへ、縁結びを取り捨てに来たのでしょう、――可哀相にこんな姿になって――親分さん、娘の敵を討って下さい、これでは娘も浮ばれません、お願い、親分」