Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
「名に負う相手は大名のことだ、金銀財宝も多かろうな」
「ふんだんにあるそうでございますよ」
「ううん、そうか、ふんだんにな。……おい、人丸、どんなものだろう?」
「うん」
と云ったが人丸左陣、しばらく返辞をしなかった。
「とにかく、こいつは大仕事だ」やがて人丸は静かに云った。
「云うまでもなく大仕事さ」
「ちょっと人数が不足だわえ」
「俺もそいつを思っていたんだ」天丸左陣は顔を顰め、「それじゃこの仕事は思い切るか」
「思い切るには惜しい仕事だ」
「そうよ、実際惜しい仕事だ」
「どうだろう、人数を集めては」
「これから人数を集めるのかえ?」
「うん、そうさ、いけねえかな」
「ちとどうも悠長だな」
「ナーニ、仲間と同盟するのさ」
「ははあ、そうか、して誰とな?」
「黒姫山の地丸左陣とよ」
「よかろう」と天丸は手を拍った。
二階の絹商人
「誰を使者にやったものかな?」天丸左陣はややあって訊いた。
「さあ、そいつがむずかしいのだ」人丸左陣は思慮深く、「はたして地丸が同盟するか、そいつがちょっと疑わしいからな」
「そうだ、俺もそう思っている」
「で、最初には地丸左陣めの、精神を見抜く必要がある」
「そうだそうだ、それが肝心だ」