Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

ガラッ八は疾風のように飛出しましたが、本当に半刻も経たないうちに帰って来て、

「解りましたよ、親分、――浪人は井崎八郎、北国者で剣術も学問も大なまくらだが、押借の名人、遊び人の方は白狗の勘次という小博奕打、これも筋のよくねえ人間だ」

「所は」

「それが不思議なんだ、親分、二人とも本所相生町惣十郎店の五軒長屋に隣合って住んでいる無二の仲だというんですぜ――」

「しめた、八、その二人を踊らせよう」

「相手は武家ですぜ」

「武家だって、押借の名人という大なまくらだ。まさか二人の手に余るような事もあるめえ、それとも二本差が怖いか」

「冗談だろう、親分。二本差が怖かった日にゃ、田楽が喰えねえ、こうみえても江戸の御用聞だ、矢でも鉄砲でも――」

「もう解ったよ、八、さア出かけよう」

二人は本所相生町へ行って惣十郎店の長屋を探し当てたのはもう夕方でした。

「踏込んでみましょうか、親分」

「待て待て、浪人と遊び人はどうせ日傭取のようなものだ。その後ろで糸を引いてる奴の方が太い」

「…………」

「こうしようじゃないか、八」

平次は何やら八五郎の耳に囁くと、町の番所へ入って、硯と紙を借りて何やらサラサラと認め、懐から小判を一枚取出すと、それをクルクルと包んで、八五郎の手に渡しました。