Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

岩石落し。目にも止まらぬ無双廻わし、月色蒼茫たる深山の静寂を微塵に破って閃めく息杖。それに掛かって飛礫のように紛々と飛び散る狼の死骸。見る見るうちに二十三十狼の屍は重なった。

それにも挫まぬ狼の群は大勢を頼んで後から後から唸声を上げて飛びかかる。

しかし武兵衛の肉体はほとんど疲労を知らなかった。新手の狼が向かうごとに一層精力を揮い起こし、勇んで秘術を尽すのであった。屍骸の山、血潮の川。雪で飾られた街道筋は獣の血潮で紅に染まり月に照らされて蒼黒く見える。

その時、全身白毛を冠った年寄りらしい狼が天に向かって吠えたかと思うとそれを合図に狼の群は一度に背後へ飛び退さった。そして白雪を掻きのけるや底に現われた小石や泥を二本の後脚の爪に挟んで一度に颯と夜空に飛び、爪に挟んだ泥や小石を武兵衛の真っ向へ打っ付けた。これぞ早速の目潰しである。

思いも寄らないこの攻撃には、さすがの武兵衛もいささか驚き、手もと足もとやや乱れた。

そこへ付け込んだ悪獣の群はヒラリヒラリと空に飛び翔け、武兵衛の頭上を向こうへ越えそのつど目潰しを打ち付ける。彼の眼へは泥が飛び込んだ。周章まい周章まいと思いながら彼はいつの間にか周章てていた。