Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

後宮三千人

隊を組んでは諸方へ出て行き財宝美人を掠めて来る。

ある日、小頭の鳶六が、耳寄りの話を伝えて来た。

「頭、どうでしょう、木曽へ出掛けては」

「ナニ木曽だって? 信濃の木曽か?」天丸左陣が訊き返した。

「信濃の木曽と加賀の白山とは随分道が遠いじゃないか」

「道は遠ございますな」

「木曽まで出かけるにもあたるめえ」

「たいした獲物がございますよ」

「お大尽でもあるのかえ?」

「へえへえ大したお大尽がね」

「ふうむ、いったい何んと云うんだ?」

「木曽義明と申します」

「馬鹿め!」と天丸は怒鳴りつけた。「木曽義明なら大名じゃねえか!」

「へえ、大名でございますよ」

「その大名を襲おうと云うのか?」

「へえ、さようでございますよ」

「いよいよ貴様は大馬鹿者だ」

「へえ、さようでございますかな」鳶六は眼を丸くする。

「あたりめえよ!」と天丸は苦々しそうに言ったが、「いかに俺らが豪勢でも大名に向かっては歯が立つものか」

「それが立つのでございますよ」

「木曽義明は武将だぞ」

「へえ、さようで、暗愚の武将で」

「義明には兵があるぞ」

「へえ、さようで、弱い兵が」

「武器も完備しているだろうよ」

「使い手が悪けりゃ駄目でござんす」