Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
天意
天意
弾正太夫は活と怒るや、太刀を按じて立ち上がった。
しかしオースチン師は驚きもせず、椅子に端然と腰掛けたまま、じっと相手を見詰めている。燃えるようにも鋭い眼と水のようにも冷やかな眼とがガッシリ空間で邂逅ったのである。
と、にわかに弾正太夫は、握っていた剣をガラリと落としドッシリと椅子へ腰掛けた。冷静に返った冷やかな声で、訓すがように云うのであった。
「老師! 老師! オースチン老師! 権柄ずくで物を云ったは、この某のあやまちでござる。取消すほどにお許しくだされい。がそれにしても只今の言葉、ちと手頼りないではござらぬかな。老師も以前よりご承知の通り、葡萄大谷の大谿谷の、統治に要する財源の中、その八分までは天蓋山のこの鉱山より出て参る筈。したがって鉱石の出る出ないは我らが領国の死活問題でござる。……それに老師は今日まではいつも某の話相手として輔弼の任を尽くされたばかりか天蓋山に鉱ありと最初に発見なされたのも、その発掘をこの某に進められたのも老師でござった。しかるをにわかに今日になり、天晴れ設計図は作りながら、肝腎の鉱石が地の底に、あるかないか疑わしいなどと、曖昧なことを仰せらるる。