Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

妖術無効

木馬へ跨がった老人が妖精どもを従えて、こっちへ走って来るのである。

妖術無効

「ううむ、変な奴が来やがったぞ。アレ木の馬に乗っていやがる」

才蔵もさすがに驚いて茫然立って眺めている。

「才蔵才蔵」

と洞窟の中から師匠三太夫の呼び声がする。

「はいはいご用でございますかな?」

「今度来る奴は手強いぞ。その意りでかかるがいい」

「へえさようでございますかな」

「負けそうになったら逃げ込んで来い」

「なあに大丈夫でございますよ」

「いやそうでない、お前が負ける」

「いったい何者でございますな?」

「人間ではない妖精だ。それ、例の鬼王丸だ」

「あ、あいつでございますか」

「負けそうになったら逃げ込むがいい」

「では、そうそう逃げ込みましょうか」

「何、そう早く逃げ込まんでもいい」

鬼王丸の一団はその間も颯と駈け寄せて来たが、忽ち岡を駈け上がった。

「小僧!」

と威猛高に鬼王丸は、馬上に突っ立って声を掛けた。「誰に許されてここには住むぞ!」

「爺!」

と才蔵も云い返した。「誰に許されてここへは来たぞ!」

「口の減らない小童めが、この白山のありとあらゆる所、皆この俺の領分じゃわい!」

「アッハハハハハ」