Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

弾正太夫の風

と叫ぶ女の声はやがて間近く逼まって来たが、棒のように立っている右衛門へトンとばかりに衝突たった。

「兄様、放さぬ、放しませぬ! 聞かしてくだされサアすぐに! 妹に逼まられ逃げ歩くとはあんまり卑怯な兄様じゃ! 兄様! あなたには、聞くも恐ろしい、謀反の嫌疑がかかっております! 妹思いの優しい兄様がよもやだいそれたそんな事を企んでいようとは思われず、明かしを立ててくだされとさっきお願いするや否や蒼白にお顔の色を変え物をも言わず家を出られ何んとも答えてはくださらぬので、さては謀反のあの噂は根無し草ではなかったのかと、初めて私は恐ろしくなり、いよいよそうなら絶体絶命、葡萄大谷の平和のため、ご主君様への忠義のため、たとえ肉親の兄様でも活かしては置けぬと今も手に持つ草刈り鎌を納屋の壁から必死の思いで取り下ろしお前を探していたのでござんす! と云うて大事な兄様を妹の私がどう殺せましょう! いよいよ謀反企んだのなら罪は三族九族に祟り私も生きてはおられませぬ。たとえ命は助かったとてこの懐かしい部落から追い出されるは知れた事。そうなってまでも活きようとはこの私は思いませぬ。