Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
一団の火焔の渦
に引き出され、日本に珍らしい酷刑の釜煎りの刑に処せられて、醜名を千載に残したほどの、兇悪の姿さながらである。
一団の火焔の渦
「おのれ、百地三太夫!」
血を吐くような声凄く五右衛門は大刀に手を掛けながら、
「一度ならずも二度までも、汝のために恥辱を受け、おめおめ引き退っておられようや! 法術破れし上からは刀の目釘つづくまで、切って切って切り合おうぞ! 吾、刀を抜くからはいざ汝も刀を抜け! 切って切って切り合おうぞ!」ギラリと大刀引き抜いた。
しかし三太夫は刀も抜かず落ち着き払って云うのであった。
「千金の子は盗賊に死せず! 年こそ老いたれこの三太夫、汝ら鼠賊を相手として、やわか太刀なんど抜くべきか! 賊を捕うるには手段あり、思い知らさん待っていろ!」
年にも似合わぬ大音揚げ、館一杯響くほどに百地三太夫は呼ばわった。
「妖怪の正体見現わしたるぞ! 方々今こそ出合い候え!」
それに続いて若殿も声を限りに呼ばわった。
「者ども出合え! 出合え出合え!」
かねて合図のあったものか、忽ち天主の頂きからトウトウと聞こえる太鼓の音! 館の四門の方角からドッと起こった鬨の声! 館は十重にも囲まれたらしい。