Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
廊下を通って奥の方へ、如来衛門は導かれた。鬱々たる木立に囲まれた離れ座敷の前まで来ると、
「お言葉通り如来衛門殿を召し連れましてございます」
「如来衛門だけ通りませい」甚五衛門の声である。
「さあさあ中へお入りなされ」若侍は云いすててそのまま後へ引き返した。
如来衛門はすり足をして、座敷の中へ通って行く。
座敷の中央に端然と花村親子が坐っていて、一個の短檠に細々と鯨油の灯がともっている。如来衛門は平伏した。
「遠慮はいらぬ。もそっと近く」
如来衛門はそう云われても席を進めることが出来なかった。
右門が再び声をかけた。「如来衛門殿、お進みなされ」
「は」と初めていざり寄る。
「如来衛門とはその方か。伜が世話になった由、甚五衛門からもお礼申す」
「は」と畳へ額をつけ如来衛門は一礼した。
「さて」と甚五衛門は改まった。「その方を見込んでこの甚五衛門、折入って頼みたいことがある。どうじゃな、きき入れてくれるかな?」
「は」とまたまた頭を下げ畳へ額をすりつけたが、「いかようなお頼みか存じませぬが、私も素は木曽の者、ご執事様のご用とあれば身を粉に砕いてもきっときっと……」
「うむ、働いてくれるというか。