Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
戦の噂
戦の噂
「いよいよ大事になりましたな。いったいどうなることでしょう?」
「無事に納まりはしますまい――たとえ木曽家の家来とは云っても甚五衛門は大器量人、お館の討手を引き受けて一合戦せずば置きますまい」
「全体木曽のお館の方がよくないように思われますな。鳰鳥などと云う怪しい側女に現を抜かしたそのあげくに執事の筆頭の花村様を閉門同様に退けて置いて、今度の伊那家との合戦にも指一本差させようともせず、諂らい武士の洞院左膳を総大将にして向かわせたはいいが、先月初めの合戦で鳥居峠は敵に奪われ、士気の沮喪したそのおりから、御嶽冠者の軍勢が山砦から驀地らに下だって来て、上中沢、下中沢、菅沼地方に陣を敷いて一挙に福島を侵そうとする。さすがのお館義明公もこう腹背に敵を受けてはどうしようにも手が出ない。そこで初めて大智恵者の花村甚五衛門様を思い出されて、久方振りでお館へ招んで、お前の技倆でこの難場を盛り返すようにと仰せられたそうだが、そこは執事のご筆頭だ、いかに主人の命令けでもへいへいするばかりが能ではない。ポンとはねつけたということだが、これはどうでもはねつけた方が当然のように思われるの」