Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
物凄い野獣の姿を見ると数馬はギョッとして飛び上がり刀の柄へ手を掛けた。
すると童子は笑いながら、狼の頸を手で打った。と、悪獣は四足を曲げナヨナヨと土へ膝を突き頤をタラリと垂れたのである。
「旅人、心配はご無用じゃ。拙者が付いている限りは悪獣も危害を加えはせぬ」
そういう言葉は成人した立派な大人の調子である。
「旅人、怪我をなされたの?」
と、云いながら数馬に近寄って来た。
「いかにも怪我を致し申した」
「大分痛みが強そうじゃの、ちょっと傷所を見て進ぜる」
童子は数馬の裾を翻り膝の辺りを撫で廻わしたが、
「これは打身じゃ。そうであろう?」
「さよう、打身にござります」
「それも尋常の打身でない。そなた、飛礫を受けられたな?」
「それがお解りでござるかな?」数馬はちょっと驚いた。
「さようなことは一眼でわかる……おおかた打ち手も知れている……花村殿の身内人、玄斎坊主之助であろうがの」
「驚き入ったご明察、正にさようにござります」
「憎い高慢の男ではあるが、飛礫にかけては坊主之助は、まず日本での名人であろう」
「思いしよりも手練の早業に、拙者不覚を取りましてござる」
「いや勝敗は時の運じゃ。