Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
裏切り者
数馬の属する部落における組頭の名は藤作と云って六十に近い老人であったがさすがに昔は武士であっただけに矍鑠として壮者を凌ぎ、しかも主君に対しては誠忠無類の人物であった。副組頭は軍次と云ってこれは七十を過ごしていてほんの飾り物に過ぎなかった。百人長の第一番は他でもない右衛門でそして二番長は紋十郎であった。
しかしどのような別天地でも人間が住居をしている以上は争闘もあれば恋もある。
ある日一番長の右衛門が組頭の家を訪れた。
「父つぁんいるかな、右衛門だが」
「右衛門どのか、まあおはいり」
「それじゃちょっとご免なさいよ」
そこで右衛門は上がり込んだ。何か心配でもあると見えて右衛門は黙って考えている。口を切ろうともしないのである。
裏切り者
「気にかかることが出来たんだがね」右衛門はようやく話し出した。「父つぁんもとうから知っての通り、船津のご領主神保帯刀様、こちとらのご主君弾正太夫様を日頃から煙たく思っておられたところ、今度どうやら軍兵を出して攻め寄せられるというような噂。それと云うのも神保様の大富の鉱山が駄目になって鉱石が一つも出なくなったのに、こちとらの鉱山の天蓋山からは益※(二の字点、1-2-22)鉱石が出るというので、つまり嫉妬からの軍沙汰だというが、それはまあ仕方もないとして、ここに聞き捨て出来ないのは味方