Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「…………」老師は黙って考え込んだ。あるべきことでないからである。ふと老師の心の中に一つの考えが浮かんで来た。

「市之丞殿はどこにいるな? お前は確かに知っている筈だ」

「土牢の中におりまする」

「ナニ土牢の中にいる? いずれ鬼王丸の命令けであろうが無惨のことを致しおるのう。……市之丞殿を盗み出したのも恐らくお前達の仕業であろうな?」

「仰せの通りにござります。私とそして青竜二郎とで、芳江姫を最初に奪い、それから市之丞殿を咒縛したまま担ぎ出しましてござります」

「何故土牢などへ入れるのじゃ?」

「芳江姫が強情で鬼王丸殿の仰せを諾かず、それで姫を屈伏させるため、市之丞殿を土牢へ入れ苦痛を与えたのでござります」

「憎い奴は鬼王丸じゃ。でその土牢の市之丞殿はまだ健康であるであろうな?」

「今日までは健康でござります。しかし明朝もしもの事あって、芳江姫が約束を破り鬼王丸殿に従わぬ時は用捨なく殺すことになっておりまする」

「それで解った」

と叫びながら数馬の方へ顔を向けた。

「お聞きの通りじゃ、鬼王丸め、市之丞殿を殺すと嚇して、芳江姫を屈伏させ己が色慾をとげようとするのじゃ。