Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
絶体絶命
「私になびけと申されました」
「それからそなたは何とした?」
「私は厭じゃと申しました」
「すると、殿にはどうなされた?」
「私の手をお捉りになりました。それを私は振り払って、逃げて来たのでございます」
「…………」
右門はやにわに飛び上がった。それから酒宴の席を目掛けて狂気のように走り出した。
その時、正面の障子が開いて、一人の武士が現われた。
それは右門の父にあたる花村甚五衛門その人であった。
絶体絶命
「右門、どこへ参る! 暫時待て!」
甚五衛門は忽ち呼び止めた。
「ハッ」と右門は立ち止まり、そのままバッタリと平伏した。そして悲壮に云うのであった。
「父上無念でござります!」
「無念じゃ? 無念じゃと? 何が無念じゃ?」
「父上無念ではござりませぬか、殿には我ら花村家の代々の忠勤をお忘れなされて、無理難題をこの右門や山吹に申されるのでございます」
「殿が難題を申されると? すりゃ、どのような難題じゃな?」
「この山吹を某から奪い取ろうとなされます」
「それが難題じゃと申すのか? 何のそれが難題であるものか、ちっとも無理ではないではないか」
「すりゃ父上には殿の仕打ちを無理ではないと仰せらるるか?」