Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
土牢内の声
三人はそれを下りて行く。三人ながら無言である。いくつかの階段を下り下ってようやく地下道の地面に立った。
下りた所に土牢がある。
神経のいらだっている芳江姫へ土牢を見せたら悪かろうと、老師は数馬へ合図をし、足早に先へ歩いて行った。
「ご老師! あいやオースチン老師!」
忽然土牢から呼ぶ者がある。涼しい威厳のある男の声である。老師も数馬もあッと仰天しそのまま棒のように立ち止まった。
「あいや数馬殿! 東条数馬殿!」
今度は太い錆のある声でこう呼びかける声がした。
「久方振りでお目にかかり申す。相変らずご壮健で結構でござるの」――やはり土牢から来るのであった。
「どなたでござるな、拙者をお呼びになるは?」
数馬はすっかり胆を潰して、思わずこう云いながら近寄ろうとした。
すると今度はどこか可笑し味のあるガラガラ声でこう云う者がある。
「いや全く久し振りだわい。私の声が解らぬかな。恵那山雪中の大合戦以来とんと掛け違ってお目にかかりませぬで」
数馬にとってその声ばかりは聴き覚えあるように思われた。
と、またもや別の声でこう云うのが聴こえて来た。
「芳江殿! 芳江殿! 私でござります」