Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
と割れ立ち出でましたるが鬼王丸。樹木千載を古る時は魂ありて人の形を取るかと心中驚異に感じながら進み立ち問答致しますると、孫呉の兵法にも通じおるような始末。ほとほと感に堪えまして直ちに主従の誓いを為し、共に山中を立ち出でて人界に戻りましてござりますが、わずかの間に岩石ヶ城を築き、そこに籠って諸人を苦しめ悪行を尽くしておりましたところご老師のために誅せられましたれば人界の運は尽きたれど魂は虚空を伝わって白山山中へ帰りました筈。さればこれより白山まで参りその楠の木を見付け出し、根を砕き幹を焼き、四大を空に帰せざれば、禍い止む時ござりませぬ」
「いや、それは厄介千万。さりとて打遣っても置かれまい。ひとつ白山まで参るとしましょう」
老師は腰を上げるのであった。と、数馬も膝立て直し、
「私もお供致しましょう」
すると冠者は手で止めたが、
「白山までは道遠く、それに非常の難路でござれば、歩いて参ることは出来ますまい」
「と云って空は駈けられず、やはり歩くより仕方あるまい」
「いや」
と云いながら御嶽冠者は、そこに敷いてある熊の皮を、ひょいと片手で持ち上げたが、
「汝、風を呼び天翔けれよ!」