Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「俺の縄が解きたいなら、ここにいる男女五十人の縄を、それと一緒に解くがいい」

「なるほど」と地丸は感心したように、「うむ面白い、益※(二の字点、1-2-22)気に入った。俺は実際久しぶりで人間らしい声を聞いた。さて、そこで聞くことがある。五十人の縄は解くことが出来ない。ともし俺がこう云ったら、貴様はどう云う態度を取るな?」

「俺も縄を解かせないまでだ」

「水晶山でまた働くか?」

「皆なと忍苦を共にするのさ」

「俺が貴様を殺したら?」

「俺が死んでも思想は死なぬ。二代目の俺が出るまでだ」

「よし。その男の縄を解け! そうして五十人の縄を解け!」

「そこで貴様に要求する。俺の許婚を返してよこせ!」

「何、許婚?」と不思議そうに地丸左陣は訊き返した。

「そんな者があったのか?」

「歌道の家柄、冷泉為相、その末女の小枝というのがこの俺の許婚だ。俺は許婚の小枝と一緒に旅をしていて捕えられたのだ」

「冷泉卿の息女で小枝姫?」地丸は驚いて呟いたが、「そのお方はどこにいるな?」

「俺は石山へ追い込まれ、小枝は飯場へやられた筈だ」

「そうして只今はどこにおられる?」

「そこにいるよ! 眼の前に!」