Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
鳰鳥にとって勘介の話は、非常に興味深いものであった。
「妾の身代りに残して来た、あのお六という田舎娘には、そんな大望があったのか。討とうと狙う敵なるものが、三好春房とは面白い。ほんとにこれはよいことを聞いた。何かに役立たないものでもない。それにしても城を出て、ものの一刻と経たないうちに、こんな事件にぶつかるなんて、なんて世間は面白いんだろう。だがこれからどうしよう? いかにお六と似ているにしろ、明るい灯火に照らされたら、化けの皮はすぐ剥げよう。そうしたら事がむずかしくなろう。それに勘介というあの若者、気前のよい正直者らしい。驚かすのも罪が深い。これは逃げた方がよさそうだ」
「オイお六坊、お六坊? 早くはいって来なよ。どうしたんだ!」
こう呼び立てる勘介の声を、鳰鳥は背後に聞き流し、暗い街道をひた走った。
「さてこれからどっちへ行こう?」
呟きながら彳んだ所は、上松宿から横へそれた、巨木森々たる山の中であったが、あんまり周章てて走ったので、どうやら道を間違えたらしい。
「これは困った、どうしよう?」ちょっと鳰鳥は途方に暮れたが、そこは大胆な彼女である。「どこへ行ったところで日本の中だ。