Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
鳰鳥の思い出は義明のこの一言で遮られた。
「え」と鳰鳥は驚いたように、義明の差した木盃へじっとその眼を注いだがフッとそのまま眼を反らした。
「さあこの盃で呑むがよい。そちが艶かに酔った顔を久しぶりで俺は見たいのじゃ」
執拗く盃を突きつけた。
「私は今夜は飲みませぬ。よしまたどのように飲みましても決して酔いはしますまい」
「ほほうどうして酔わぬのじゃ」
「その盃で飲みましても面白くないからでございます」
「何、この盃が不足とか?」
「はい、その通りでございます」
「よしよし盃が不足なら別の盃を進めようぞ。これこれ金弥、そこにあるその盃をこれへよこせ」
「いえいえそんな盃も一向面白くございませぬ」
「おおこの盃も気に入らぬか。それではそこにある石の盃、朝鮮渡来の玉盃なら、よもや厭とは申すまい」
「いえいえそれも気に入りませぬ。ここの座敷のどの盃も私は嫌いでございます」
「ふうむ、それではいったいそちは、どのような盃が所望なのじゃ?」
「私の所望の盃は、今、御宝蔵に在ると聞く髑髏の盃でございます」
「髑髏の盃が所望じゃと※(感嘆符疑問符、1-8-78) いやいやそれは決して成らぬ! 鳰鳥! それだけは断念せい!」