Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「御意の通りでございます。なぜご声明をなさいました?」

「何故でもないよ。思い切って、俺は姫をくれてやるのだ」

洒然として城主は云い切った。

驚いたのは山津主で、マジマジと城主の顔を見た。その様子が可笑しいかして、城主はカラカラと哄笑したが、

「解らないかな、山津主?」

「どうも私には解りかねます」

「智恵が浅いな、え、山津主」

山津主は苦笑した。そうして彼は呟いた。「そうだ俺は白痴かもしれない。とにかく城主はこの俺を、翻弄しようとしているのだ」不快に思わざるを得なかった。

と、城主が呟くように云った。

「それはそうと山津主、たしか梟帥は姫の姿を、一度も見たことはない筈だが!」

「梟帥ばかりか獣人どもは、まだ一人として姫君のお顔を拝見した者はございません」

「それが詭計の第一だ」

「ははあ詭計の……どうも解らない」

「ところでさっき里の女が――たしか鳰鳥とか云った筈だが、素晴らしい美人がやって来た」

「そんな様子でございますな」

「美人も美人、途方もない美人だ」

「それはそれは、結構なことで」

山津主はニタリとした。「美人はよいものでございます」

「俺はその女に参ってしまった」