Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
と、酒間で逢ったことはあったけれど、その時逢った心持ちと、今度逢った心持ちとの、相違の著しさは云うまでもなかった。
「兄上、お懐しゅう存じます」
「妹! 苦労をしたであろうな」
二人は手を取って涙さえ流した。
それにしても今の名は御嶽冠者、その幼名は御嶽丸、――鳰鳥の兄の御嶽冠者が、どうしてこの時まで生きていたのであろう?
冠者の父のマドリド司僧が、木曽義明に討って取られるや、家来の雉六は冠者を背負って、難を遁がれて逃亡したが、その後九州西国の方へ渡り、養育をしているうちに、冠者は次第に成長し、紅毛人とも親しくなり、吉利支丹の秘法を修得し、変幻出没の業を覚え、さらに兵法武術をも学び、仁徳を積み聖賢の道をも極わめ、父の仇を討って取ろうとして、義明を狙い同志を集め、鬱然とした勢力を作り、御嶽山上に砦を築き、天下の大勢を窺って、自由自在に活躍し、今日の大をなしたのであった。
永らく書き綴ったこの物語も、この兄妹の対面をもって、完結させてもよさそうである。
いや二人の兄妹の、晩年の事跡を語らなかったならば、画竜点睛とならないかもしれない。
では兄妹はどうしたか?