Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
山吹殿のお心のうち、さこそと推量いたされて、人事ならず胸苦しく眼には涙も浮かんでござる。しかしどのように嘆かれたとて死者が生き返る例は聞かず、かえって自身を傷つけるばかり、お諦めなされと申すより他に言葉もござりませぬ。云うまでもなく吾々はもはや断じて山吹殿を折檻致して木曽家の様子を聞こうなどとは致しませぬ。のみならずあなたの進退は、今後とも全然自由でござる。この陣中にとどまって、吾らと起居をなさるとも、または木曽家へ行かれるともお心まかせでござります。しかし、一旦このように、吾らが捕虜となられたからには、たとえ木曽家に帰られたとて、おおかたの人には軽蔑され、もしくは間者と疑われて、昔のように心安く日を暮らすことは出来ますまい。それよりいっそここに停まられて変わった吾らの生活振りをご覧なさるも一興でござろう。そのうち合戦も止めになり双方和睦ともなったる際には、吾ら必ずそなたを連れて、木曽へ参るでござろうほどに……」
慈愛のこもった御嶽冠者の諄々と訓す言葉に連れて、怒りと悲しみにいら立っていた山吹の心も静まったか言葉もなくて俯向いていた。
おりから、第一の木戸の辺から、吹き立てる法螺貝の音と共にワッと揚がった鬨の声、木曽方が夜討ちをかけたと見える。