Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「いずれも無類にござります」

「して三人の現金は?」

「ほとんど、無一文にござります」

「風采はよいが無一文? ちと受け取れぬ話ではないか」

「そこが値打ちなのでござります。高貴の方というものは、日頃金などは持ちませぬ」

「ふうむ。いかにもそれはそうじゃ。しかしそれほどの高貴の人々が、ここあたりをこの早暁に、何用あって歩いていたぞ」

「思うところあって家を出で、加賀へ参る道程、ここあたりを通ったのじゃと、老人の方が申されました」

「奇怪の奴らじゃ、いかに高貴とはいえ、小判一枚持たぬ身で、はるばる加賀まで参るとは、恐らく狂人か白痴であろうぞ!」

「白痴どころではござりませぬ。六十余州、広い日本を、隅から隅まで探しましたとて、必ずこれほどの賢人は二人とは断じてござりますまい! しかも異人にござります!」

「はて、異人じゃと? 名は何んと云うぞ?」

「オースチン師と申されます」

「や!」

と、いかにも驚いたらしい、劇しい叫び声が聞こえたかと思うと、衾を蹴るらしい音がして、内側から襖が開かれた。

そこから現われた一人の老人!

白の練絹の寝衣を着、同じ丸絎の帯を結びその身長高く八尺を越え、頭髪はさながら白銀の如く、延びに延び生えに生え、鬣のよう背を蔽い、まさに踵に達しようとしている。