Classici giapponesi con furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate
泣くなよ泣くなよ……」と喋舌っている丑松の声を耳にしたが、呼び掛けようともしなかった。その中、坂でも下りたと見えて、もうその声も聞こえない。
彼はしばらく呼吸を入れ、再び一散に走り出した。と何者にか突き当たった。「あっ!」と叫んで仆れる物音。声はどうやら女らしい。
「火急の場合お許しくだされい!」
云い捨て行こうとする足へムズと捲き付いた二本の手。
「そういう声は右衛門さん! ……妾でござんす、お吉でござんす!」
「や、お前はお吉さんか!」右衛門は思わず足を止めたが、捲かれた両手をもぎ放し、「お吉さんとあってはここしばらくも、立話さえしておられぬ。と云う訳はお前の兄、紋十郎という男はな、悪人も悪人大悪人と、いよいよ見究めが付いたのじゃ! オースチン師の設計図を盗み出したも紋十郎! 嘘と思わば葉村の長の、館へ行って兄の口から、直々白状させるがよいわ! 謀反人の極重悪人、さようなものの妹風情と恋語りした昔思えば、情けないとも口惜しいとも、言葉交わすも今限り、えい退きおろう!」
と、パッと突き退け、坂を上って電光のように、忽ち跫音さえ聞こえずとなった。
お吉はムックリ起き上がり、