Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「…………」白虎太郎の面上にはアリアリ苦痛の色が現われた。そうして俯向いて物を云わない。

「ははあそちは鬼王丸めを酷く恐れているらしいの。城の要害を知らせたが最後生命を取るとでも云われたか? 鬼王丸何者ぞ。たかが極悪の人間ではないか。これ俺はな天帝の神じゃ。天帝の下す神罰と人間の嚇しとどっちが恐ろしいぞ! 云わずと知れた神罰じゃ! さ、神罰の下らぬうちにその土牢まで案内せい。立て!」

と鋭く一喝した。催眠術の一手である。と、何者かに襟上を取られて引き立てられでもしたかのように白虎太郎は飛び上がった。

「先ず地下道へ案内せい! いざ数馬殿おいでくだされい」

オースチン老師は立ち上がりながら幻灯の機械を取り上げた。数馬も無言で立ち上がる。白虎太郎はツカツカと廻廊を左手へ歩いて行く。

こうして三人は忍びやかに深々と更けた夜の城砦を地下道のもとへ歩いて行った。

案内役の白虎太郎は敵方重要の人物であり岩石ヶ城の要害などは隅から隅まで心得ている。手を触れた処に入口が出来、足を踏んだ所に階段が現われる。オースチン師も東条数馬もその精妙の築城法には悉く心を驚かすばかりただ無言で従いて行く。