Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「姫」

と地丸はまず慇懃に、

「飯場は面白うござるかな?」

「ハイ、面白うございます」

「しかし面白いその飯場とも、いよいよ別れなければなりませんな」

「それは何故でございましょう?」

「謀反を企らんでおられるからじゃ!」始めて恫喝を試みた。

しかし姫は微動もせず、

「あの謀反とおっしゃいますと?」

「山寨脱出の企てでござる」

「あああのことでございますか」

「よもや知らぬとは仰せられまい」

「ハイ、存じておりますとも」

「あなたの許婚右京次郎殿、例によって先達となり、水晶山の人足ども、明十日の払暁に、黒姫山を逃げようと企てておるのでございますぞ」

「ハイ、その通りでございます」

「で、飯場の女達も、一味同心でござろうな?」

「ハイ、さようでございます」

「おお、いよいよさようでござるかな?」

「ハイ、さようでございます」

「そうして主謀者は誰でござるな?」

「ハイ、妾でございます」

「それに相違ござるまいな」

「ハイ、相違ございません」

「それがすなわち謀反と云うものじゃ」

「いえいえ謀反ではございません」

「謀反人は殺さねばならぬ」

「いえいえ謀反ではございません」

「それがすなわち謀反というものじゃ」