Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

しかし美麻奈姫にはそういう点は、毫末といえども見られなかった。

姫のこういう美しさは、暴虐荒淫の大物主をさえ、不断に「遠慮」させるのであった。すなわち父親でありながら、娘たる姫に対しては、形を正さざるを得ないのであった。つまり美麻奈姫は大物主にとり、どうにもなしがたい苦手なのであった。では憎んでいるかというに、限りなく愛しているのであった。

で、美麻奈姫が現われたのは、大物主にとっては絶望であったが、鳰鳥にとっては好運であった。

危機は去ったというべきである。

「お父様、お父様、刺繍なのよ。ごらん遊ばせ、綺麗でしょう」

云いながら姫ははいって来たが、そこに鳰鳥がいるのを見ると、驚いたように足を停めた。

「おや、お客様でございますのね。……まあ綺麗な娘さん。……ようこそお出でくださいましたこと。……里のお方でございますのね。ええご様子でわかりますわ。……お父様!」と姫は咎めるように云った。「ここは寝室ではございませんか。遥々参られた里のお客様を、このような所へお通しするとは、何んという失礼でございましょう」それから鳰鳥へ笑顔を向け、「どうぞお許しくださいまし。