후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
「貴殿の父上の久馬殿は、拙者の父を裏切ったはずで」ひとしく刀の柄を打った。「裏切りこそは卑怯の卑怯、男子として恥ずべきことでござる。血統的にそういう心が、ご尊父より伝わっておられるなら、ご注意なされ、ご注意なされ」で右肩をそびやかして見せた。その肩の上には日があたっていて、一種の日溜りをなしていたが、そびやかした拍子に位置が変って、日溜りは紋也の首へ移った。
と、紋也は考えた。「少しく俺は焦心り出したぞ。いけないいけない冷静になろう」――で、柄から手を放して、静まった姿勢で相手を見た。
それが兵馬にも感ぜられたと見える。これも柄から手を放して、冷やかな態度で立ち向かったが、その冷やかな態度の中には、吸血鬼的の凄味があって、相手を怯かすに足るものがあった。
しかしこういう故意とらしく作った、加工的の冷静というものは、すぐに破られるものであった。
はたして兵馬は焦心り込んで来たが、叩きつけるように毒吐いた。
「何を白痴め! 何を申すか! なんの我が父が裏切るものか! 考えの相違だ! それだけだ!」
「違う!」と紋也は抑えるようにした。「議論に負けた憂さ晴らしよ!」