후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
切り合うぞ!
もちろん下坂源次郎には何の理由だかわからなかったが、烈しい主人の気合に打たれて、思わず自分も意気込んだ。「は」というと身をひるがえして、「どけ! どけ! どけ!」と人波を割って娘の後を追っかけた。
ガチガチと歯音の聞こえたのは、「本郷の殿様」が口の中で、歯叩きをしたがためであろう。
「今回の陰謀は大きいぞ! しかも連絡があるらしい! 女の掏摸! あの老人!」
「本郷の殿様」は顫える左手で、刀の鍔際をひっつかんだ。眼では老儒者を睨んでいる。
しかるに儒者ふうの老人を合点が行かないというように、みつめているもう一人の人物があった。貧しい店を出していたところの、大道売卜者の老人であった。
切り合うぞ!
大道売卜者の老人が、儒者ふうの老人へ気づいたのは、決して自分のほうからではなかった。呼びかけられて気づいたのである。その左は並び床であり、その右は矢場であり、二軒にはさまれて空地があったが、そこに売卜者の店があった。算木、筮竹、天眼鏡、そうして二、三冊の易の書物――それらを載せた脚高の見台、これが店の一切であった。葦簾も天幕も張ってない。見台には白布がかかっていて、「人相手相家相周易」