후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
「園子様とお逢いなされるのが、お苦しいからでございましょうよ」
紋也は返辞をしなかった。ただ、黙々と歩いて行った。飯田の城下も通り過ぎ、日数を重ねて浜松へ出た。この浜松から東海道となる。東海道を京に向かって、二人の兄妹は歩いてゆく、編がさで二人ながら顔を隠し、人目につかぬように歩いてゆく。旅人や、旅かごや、乗りかけ馬などが、街道筋を通っていた。武士も通れば商人も通り、道中師らしい人物も通り、女連れの群れなども往来していた。
松並木は青く海も青く、海にはかもめが白々と飛び、並木の土手には草の花が、松の根を美しく飾っていた。
で、賑やかで長閑そうであった。
しかるにいっこう長閑そうになく、憂うつらしいようすをした、浪人者らしい二人の武士が、京都のほうへ歩いていた。
深編がさをいただいているので顔を見ることはできなかったが、一人は桃ノ井兵馬であり、もう一人は矢柄源兵衛なのであった。
「どうやらとうとう見失ったらしい。矢柄氏なんと思われるかな?」
「さようさ」と矢柄源兵衛はいった。
「見失ったようでございますな。……一人は男一人は女、その取り合わせが面白うござる、根よく探したら見つかりましょうよ」