轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
「小説公園」六興出版社、1950(昭和25)年新春号~1952(昭和27)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 页
“歩み”というのは、行列の意味である。
勧学院出身者の、同い年ぐらいな学生や公達が、冠のおいかけに、藤の花を挿し、直衣の色や沓までもおそろいで、華々と列をつくり、祝う館の玄関へ来て、賀詞を呈し、賀を唱歌して、ひきあげてゆく。
藤原氏の誰かが、昇官したとか、朝廷によろこびがあるとかすると、かならずこの“勧学院の歩み”を、そこの門に見るのが、例であった。もともと藤原氏が創て、藤原氏の保護のもとに、学院経済も維持されているためである。
それはともあれ、小次郎は、当日、その“歩み”の中の一人に、繁盛の姿を見た。また、繁盛の兄――貞盛の姿も見た。
「あ。……従兄たちがいる」
と、気づいたとき、たしかに、二人とも、自分の方を見たような気がしたが、なぜか、貞盛も繁盛も横を向いてしまった。あきらかに、避ける様子が感じられた。
この事についても、彼は、かなり時をおいてから、やっと悟ったような顔をした。
「……そうか。考えてみれば、二人とも、国香の息子だ。大叔父の腹からいっても、おれをよく思っているわけはない。おれは、何たるおめでたい男だろう。そんな奴らを、従兄と慕ったり、頼み事の吉報を、正直に、待ちこがれたり……。