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あかくら

中谷宇吉郎集 第一巻

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页

青空文庫

ノーベル賞の仕事たる有名な熱電子のリチャードソンの法式の基礎的研究は、プロフェッサーが亜米利加のプリンストン大学の物理の教授として赴任していた間に出来たもののように思われる。そして、一九一四年英国へ帰って、倫敦のキングスカレッヂで Wheatstone 教授の地位に付いてから後に、前の研究の熱力学的理論附けをして遂にその仕事を完成したのであった。この地位には一九二四年までいて、王立学会の研究教授となったのである。この熱電子の研究は理論的にもかなり重要なものであり、応用の方面からいっても近時の真空管の発達の基礎をなすものでその価値は非常に大きい。しかしこの仕事を順を追ってみると、その発展の経路の中には全く飛び離れた天才的の飛躍は入っていないようにみえる。むしろ根気強く着実にかつ実践的に進んで行った仕事である。このように見ることは決してリチャードソンの能力と仕事とを低く見積ることにはならぬと自分には思われる。むしろプラクチカルという英国人の最優の特質が物理の研究の領域に入ってきた時に、このリチャードソンのような仕事になるのではないかと思われるのである。