Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(一)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 231.525 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

四

と述懐する。

「だから、おら、どうしても、侍になりたいんだ。侍になるには、剣道が上手になるのが一番だろう。おじさん。お願いだから、おらをお弟子にしてくれないか――どんなことでもするから」

いい出したら肯かない眸をしている。しかしあわれに少年は縋るのだった。――武蔵はそれに諾か否かを答えるよりも、あのどじょう髯の――青木丹左という者の成れの果てを思いもかけず、思い遣っていた。兵法の上では、斬るか斬られるかの命がけを、朝夕に賭している身ではあるが、こういう人生の流転を目に見せつけられると、それとはべつな寂しさに、酔いも醒めて心を蝕まれるのであった。

四

これは飛んでもない駄々ッ子だ、なんと賺しても肯くどころか、木賃の老爺が、口を酢くして、叱ったり宥めたりすれば、却って、悪たれをたたき、一方の武蔵へは、よけいに執こくなって、腕くびをつかむ、抱きついて強請む、しまいには泣いてしまう。持てあまして、武蔵は、

「よし、よし、弟子にしてやろう。――だが、今夜は帰って、主人にもよく話した上、出直して来なければいけないぞ」

それで城太郎は、やっと得心して帰った。

翌る朝――