Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 231.525 Zeichen · 463 Bildschirme
心火
一
合戦だ、飽くまでも戦いだ。人間の全智能と全体力とを賭けて、運命の勝敗を挑むからには、形式はちがっても、彼にとっては大なる合戦にかかっている気持と少しも違わないのである。――ただ三軍をうごかすのと、自己の全智と全力をうごかすのとの相違があるだけだった。
一人対一城の合戦なのだ。――武蔵の踏ん張っている踵には、そういう激しい意力があった。――で自然、合戦というような言葉が口をついて出たので、相手の四高弟は、
(こいつ狂人か?)
と、彼の常識を疑うように、その眼ざしを見直したが、これは疑ったほうにも無理はなかった。
「よしっ、おもしろい」
敢然と、こう応じて、木村助九郎は、穿いていた草履を足で飛ばし、そして、股立をからげた。
「――合戦とはおもしろい。陣鼓や陣鐘を鳴らさんまでも、その心得で応戦してやる。庄田氏、出淵氏、そやつをおれのほうへ突っ放してくれ」
さんざん止めもし、堪忍もした揚句である。第一、木村助九郎はさっきから頻りと成敗したがっている。
(もうこれまでだろう)
そう眼でいい合すように、
「よしっ、まかせるっ」
両方から抱えていた武蔵の腕を、二人が同時に離して、ぽんと背を突くと、六尺に近い武蔵の巨きな体が、