Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(一)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 231.525 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

三

四高弟の人々も、困った顔いろはしていたが黙っていた。

――武蔵も黙然と見ていた。

三

「さっ、吠えろ小僧」

二、三度襟がみを振廻されて、眼がくらくらとした途端に、城太郎は大地へ叩きつけられていた。

お犬の太郎付の家臣は、樫の棒を振りかぶって、

「やいっ童。おのれがお犬を撃ち殺したように、お犬に代って、おのれを撃ち殺してやるから起て。――きゃんとでもわんとでも吠えて来い、噛みついて来いっ」

急に起てないのであろう、城太郎は歯をくいしばって、大地へ片手をついた。そして徐々に、木剣と共に体を起すと、子供とはいえ、その眼はつり上がって死を決し、河ッ童あたまの赤い毛は、怒りに逆立って、こんがら童子のような凄い形相を示した。

犬のように、彼は唸った。

虚勢ではない。

彼は、

(おれのしたことは正しくて間違っていない)

と信じているのである。大人の激憤には、反省もあるが、子供がほんとに憤ると、それを生んだ母親でさえ持てあますものだ。まして、樫の棒を見せられたので、城太郎は、火の玉のようになってしまった。

「殺せっ、殺してみろっ」

子供の息とも思えない殺気であった。泣くが如く呪うが如く、こう彼がわめくと、