Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 231.525 Zeichen · 463 Bildschirme
五
彼の何者であるかを知らないし、また彼の意中を測れない柳生家の諸士は、それでなくても、火になりたがっていた感情へ油をそそがれて、
「なにをッ」
誰とはなく、武蔵へ応じ、
「不逞な奴っ」
「どこぞの諜者だろう、縛ってしまえ」
「いや、斬ッちまえ」
また――
「そこを去らすなっ」
前後からこうひしめいてまさに彼の身は、彼の手に抱え寄せられている城太郎と共に、白刃の中に隠されてしまうかと見えた。
「あッ待てっ」
庄田喜左衛門であった。
喜左衛門がそう叫ぶと、村田与三も、出淵孫兵衛も、
「あぶないっ」
「手を出すな」
四高弟の者は初めて、こう積極的に出て、
「退け退け」
と、いった。
「ここは、吾々にまかせろ」
「各※(二の字点、1-2-22)は、各※(二の字点、1-2-22)のお役室へもどっておれ」
そして――
「この男には、何か画策があると観た。うかと、誘いに釣り込まれて、負傷を出しては、御主君に対し吾々の申し開きが立たぬ。お犬のことも、重大事には相違ないが、人命はより貴重なものだ。その責任も、吾々四名が負うもので、決して、貴公たちに迷惑はかけぬから、安堵して、立ち去るがよい」