Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 231.525 Zeichen · 463 Bildschirme
――こう鄭重のうちに気概も仄めかせて、
新免宮本武蔵政名
と署名し、先の名宛には
吉岡清十郎どの
他御門中
と、書き終っている。
城太郎は預かって、
「じゃあこれを、四条の道場へ抛りこんで来ればいいんだね」
「いや、ちゃんと、玄関から訪れて、取次に慥と渡して来なければいけない」
「あ。わかってるよ」
「それから、も一つ頼みがある。……だが、これはちとおまえには難しかろうな」
「何、何」
「わしに、手紙をよこした昨夜の酔っぱらい、あれは、本位田又八というて、昔の友達なのだ。あの人に会ってもらいたいのだが」
「そんなこと、造作もねえや」
「どうして捜すか」
「酒屋を聞いて歩くよ」
「ははは。それもよい考えだが、書面の様子で見ると、又八は、吉岡家のうちの誰かに知り人があるらしい。だから吉岡家の者に、訊いてみるに限る」
「分ったら?」
「その本位田又八におまえが会って、わしがこういったと伝えてくれ。来年一月の一日から七日まで、毎朝五条の大橋へ行って拙者が待っているから、その間に、五条まで一朝出向いてくれいと」
「それだけでいいんだね」
「む。――ぜひ会いたい。武蔵がそういっていたと伝えるのだぞ」