Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Lesen Sie 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) von 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 128.862 Zeichen · 251 Bildschirme
話が少し前へ戻って明治二十三年、粂八は寿座の興行を続けていたが、名古屋から同地で評判の女役者篠塚力枝、西川京之助、坂東力代等の一座が上京したので、粂八は自分の直弟子桂二、粂寿、粂七その他を引き連れ、力枝と共に吾妻座へ出勤し、寿座は従来の鶴枝、米花、寿美八、錦糸などの顔で引き続き興行し、女芝居はふた手に別れて、双方劣らず人気があった。この力枝はなかなかしっかりした芸風で、「寺子屋」の松王などすこぶる好評、顔立ちといい音声といい全く男で、ある人はこれを変成女子だといったくらい。粂八の相手としては、この人などまず申し分のないところでしょう。京之助や力枝は綺麗首で女役ばかり、この連中は三、四回の興行で名古屋へ引き揚げ、粂八はまた元の寿座へ逆戻り。
ここでちょっと粂八以外の立者を並べてみると、旗揚げ以来のワキ役たる坂東鶴枝は、花はないが実のある芸風、粂八の団十郎に対して左団次を張っていたがあまり人気はなかった。岩井米花は顔立ちもよく、これも左団次を時々用いたが、地芸もあるのでなかなかの評判もの。寿美八も立役として好い腕を持っていた。松本錦糸はその頃の新進でじみな芸風、三好屋(団蔵)写し。