Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Lesen Sie 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) von 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 128.862 Zeichen · 251 Bildschirme
千歳村の蘆花先生
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川柳に「低くいひ高く笑ふは面白き」とある、翁の話振りがその通り、低声で何か言っては、あっはっは、と大きく笑う。小説など口の中でぶつぶつ言いながら文句を練る。文章は至って速いが字は筆の先で小さく書く、ちょっと読みにくかった。五代目菊五郎が贔屓で大の仲よし、そのほか劇壇や芸界で翁の息のかかった連中は尠なくない。円朝や九女八などは就中その筆頭で、常に翁を相談相手。
明治の初年駅逓局ができて、初めての郵便制度に珍談のいろいろ、中にある時、「東京にて有人様」という宛名の郵便が翁の許へ届いた。翁は内心わが高名を誇っていたが、後で聞くと局員が持て余した末のお笑い草に、件の一通を長官の前島密氏に見せた。もとより昵懇の長官、これは我輩の知人条野だ、と翁の住所氏名を告げたので無事配達された次第、と判ってみれば別段高名の故でもなんでもないので大笑いさ、と有人様の直話。
千歳村の蘆花先生
洋行前の初見参
文壇の聖者といわれた蘆花徳富健次郎氏、市外千歳村の邸に閉じ籠って、いっさい客を絶ち俗界と絶縁、京王電車の下高井戸で下車、畑道を約五丁ばかり、生垣を繞らした一軒の平家建て、それが先生のお宅で、ぐるぐる回っても門がない。