Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

それらのご家来の尽きぬ怨みが、あの物凄い笑い声となり、また、気味の悪い人魂となって、お家に仇するのでございます」中年の腰元は無念気に声を強めて云うのであった。

「お手討ちと云えば、あの昨日は、頓狂者の珍斎が、盃の酒をこぼした罪で、二つない首を打ち落とされ、また、一昨日は三弥様が――ご縹緻のよかったお小姓の、しかも穏しい三弥様が、捧げていたお刀を落としたというので、肩から胸まで切り下げられ、そのままお逝くなりなされたし、一昨々日も些細な咎で、お納戸役の金吾様が命をお取られなされました」

若い美しい腰元が、おろおろ声で囁いた。

「お殿様の罪ではございません。お殿様の罪ではございません」キメ付けるように声鋭く、こう云ったのは中年の思慮ありげの腰元であった。「お情深いお殿様が、まるで狂人にでもなられたように、ご乱行あそばすその理由は、あの女子からでございます。藪原宿の長者のもとで、卑しいつとめをしていたという鳰鳥というあの女子! あの女子がお館へ見えてから、お殿様のご乱行がお募りなされ、罪もない方々を毎夜のようにお手討ちあそばすではございませぬか! 罪は女子にあるのです! 鳰鳥とかいうあの女子に、罪はあるのでございます!」