Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

「この愚老奴を暗愚の将か残忍の人間であるかのように、歯に衣着せぬそのお言葉。さすがは異国の聖僧とかえって尊く思われ申す。いかさま愚老はさようの武器を扱うに堪えぬ愚者。されど我らが義兄と立てる御嶽冠者と申す者は、年若けれど稀世の名将、智仁勇を兼ねた人傑でござれば、この者のためにその大砲をお造りくださることなりますまいか」

「御嶽冠者と申される方の、お噂などもとくより承知。しかしなかなかその仁のために大砲を造ることなりませぬ」

「不似合いゆえでござるかな?」

「さよう不似合いでござるからじゃ」

「いかなるお方に似合いましょうや?」

「現世には一人もござらぬて」

「しからば過去の人物では?」

「要するに聖人君子であって、しかも救世済民のために喜んで自分を犠牲にするという、そういう人物でない限りは、容易に大砲の鋳造法をお教えすることなりませぬな」

この断乎たるオースチン師の言葉に、鬼王丸は失望したか、何事も云わず下俯向いた、一座寂然として言葉もない。

にわかに鬼王丸は顔を上げた。そして奸雄の本性を現わし、威嚇するように哄笑した。

「愚かな申し条じゃオースチン老師! 誠に大砲の鋳造法を我に教えぬとあるからは、未来永劫この城から一歩も他へは出しませぬぞ!」