Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Leggi 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 335.908 caratteri · 669 schermate

Aozora Bunko

オースチン師も眼を怒らせ、

「それこそ無礼の申し条じゃ! それとこれとは別問題。出さぬとあっても出るまでじゃ!」

「おお出られるなら出てお見やれ! 百八十年生き延びた鬼王丸が手を下し、親しく縄張り致した城じゃ! 蟻の這い出る隙もないわい」

「人間の造った城なれば人間の出られぬ訳はない!」

鬼王丸はまたここでガラリと態度を一変させた。愛嬌たっぷりの笑顔を作り、

「いやもうお互いに年寄りでござる。短気は慎しもうではござらぬか……その中ご老師にも思い返されて愚老のお頼みに応ぜられ、大砲ご鋳造くださるやも知れず、それはともかく、まず当分は、城内にご逗留なされますよう。いずれ再びお目にかかりましょうが、今日はこれにてご免くだされい」

このまま彼は立ち上がり、四天王を従えて部屋を出た。

廊下を踏んでいく音が次第次第に遠ざかり、やがて全く聞こえなくなった。

「思ったより骨のあるなかなか利口な曲者じゃ」

オースチン師は振り返り、市之丞と芳江の顔を見たが、

「滅多に油断はなりませぬぞ。いずれ色々の攻手をもって、我々を苦しめるに相違ござらぬ」

「心得ましてござります」

こう市之丞は凛々しく云って、芳江の方へ眼をやった。