후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
しばらくだまっていた素子は、苦しそうな反感をふくんだ表情で、
「わたしはここのものの考えかたの、こういうところは嫌いだ」
と云った。
「何でも、ああか、こうかにわける。分けて比べて、一方には価値があって、一方は価値がない。そうきめちまうようなところが気にくわない」
素子は、抑えていた感情にあおられたようにつづけた。
「ゴーリキイにしろ一人の人間じゃないか。一人の人間である作家が書いたものに、ぴょこんと、一つだけ革命的ロマンティシズムがあって、ほかはそうでないなんてあり得ないじゃないか……どっかで、きっとつながっているんだ。そのつながったどっかこそ人間と文学の問題じゃないか、ねえ。社会主義ってものにしろ、そういうところに急所があるんだろうとわたしは思いますがね」
おしまいを素子は皮肉に結んだ。素子がこれだけ集注した感情で、話すのはめずらしいことだった。
伸子は、素子のいおうとするところを理解した。けれども、語学のできない伸子は、素子とちがってすべてがそうであるとおり目で見て来たゴーリキイ展からあんまり自分に照らし合わせて考えさせられる点をどっさりうけとって来ていた。