후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
十四
その顔の上にめずらしい屈托があった。彼女の胸に生れた苦しい混乱した思いをてりかえして。
伸子は、伸子の病気に対する故国の母親の心配ぶりをきょう思いがけない形でうけとったのだった。外国に駐在する大使館付の陸軍武官という立場の軍人がもっている様々な隠密の任務について、多計代はおどろくばかり無邪気で、ただ派手やかな役目という風にだけ考えているらしかった。さもなければ、多計代も一二度の面識しかない藤原威夫という陸軍少佐に、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)で入院している娘の伸子の様子をよくしらべて、逐一本国へ知らして呉れるようにとたのんだりはしなかったろう。話によれば最近この藤原威夫という少佐の義妹が、一人の若い医学士と結婚した。その医学士というのが、計らず、伸子もそのひとの父親にはおんぶされたりした覚えのある関係の家庭の長男で、結婚式には佐々泰造も多計代も出席した。その席で、偶然、義兄にあたる藤原少佐が或は近くモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)駐在になるかもしれないという話が出た。そのときはそれぎりだったのが、出立の二日前とかに多計代が使をよこした。