일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

五

このごろのペレールの家の空気には、何か伸子にわからないよそよそしさがあった。それは出立前のあわただしさというものとは、ちがったところがあった。たとえば、多計代の健康のためには、またインド洋の暑さをくぐって帰るよりシベリア鉄道で行った方がいいという説がこのごろになっておこっている、それについても、多計代の気持が伸子にわからなかった。ソヴェト同盟については、根づよい偏見にみたされている多計代だから、シベリアを通ってゆくということには、いろいろの不安があるわけだった。その話がもちあがってから、伸子に不思議と感じさせるのは、多計代がモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)まででも伸子と一緒に行こうと云わないことだった。

一週間ばかり前、医師から忠告されて、ではロンドンで契約した十一月六日マルセーユ出帆の太洋丸の船室を解約しようかという話が出たとき、つや子は、

「ほんと? おかあさま。――つまらないなあ」

と歎息した。

「さわぐものじゃありません。まだきめてはいないんだから――」

それ以来、みんなで相談するというよりも、多計代一人の頭のなかで、この問題は、伸子にわからない複雑さで扱われているらしかった。