후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
ホテルの各室は、生活についてのそういう気取りない理解に立って設備されていた。どの室にも、お茶をのんだりする角テーブル一つと、仕事用の大きいデスクが置かれていた。デスクの上には、うち側の白い緑色のシェードのついたスタンドが備えつけてあり、二色のインク・スタンドがあった。ロシア流にトノ粉をぬって磨きあげられた木の床の、あっちとこっちにはなして、鼠色毛布をかけた二つの寝台がおかれている。
こういう小ホテルのなかに、おそらくは伸子たちにとって特別滑稽な場所がひとところあった。それは浴室だった。はじめて入浴の日、きめた時間に素子が先へ二階まで降りて行った。すると間もなく、部屋靴にしているコーカサス靴の木の踵を鳴らしながら素子が戻って来た。
「どうしたの? わいていなかった?」
風呂は、前日事務所へ申しこんでおいて、きまった時間に入ることになっているのだった。
「わいちゃいますがね、――ちょいと来てごらんよ」
「どうしたの?」
「まあ、きてみなさい」
白い不二絹のブラウスの上に、紫の日本羽織をはおっている伸子が、太い縞ラシャの男仕立のガウンを着ている素子について、厨房のわきの「浴室」