후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
その男は、
「重そうだね」
と門番に声をかけてゆっくりわきをすりぬけ、また同じような早さにかえって建物の出入口へ下りて行った。伸子が一目みたその顔の特徴から、それと思われた人の名を頭に浮べたのと素子が、
「ラデックだろう」
と云ったのと同時だった。その後、どうしてだか、素子はラデックの細君はすらりとして美しい、ごく内気そうな婦人だと云ったことがあった。ラデックの最初の妻は、ラリサ・レイスネルだった。レイスネル博士の娘であったラリサは、一九一七年から二一年ごろまで、国内戦の前線で政治指導員として働いた。決して、疲れたと云ったことのないラリサとして人々に記憶された。そのころ彼女が書いた興味ふかい報告、感想集があって、素子は、いつかそれを訳そうとしていた。レイスネルは、ジョン・リードを殺したチブスの年、同じ病で死んだのだった。そういう興味もあって素子は、たまに見かけるラデックやその現在の妻であると思われる婦人に目がとまるのだった。
「ラデックって男は、器量ごのみだね。写真でみるとレイスネルも美しかったが、いまのひとだってモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)では珍しいぐらいきれいだ。